皆さんは運動を習慣的に行っているでしょうか?
- 「仕事が忙しくて、なかなか運動できないんだよな…。」
- 「運動が健康にいいのは分かってるんだけど、やっぱめんどくさくなっちゃうんだよね」
- 「運動?したいんだけどジムとか行くとお金かかるし疲れるじゃん」
- 「運動?勉強第一の僕には関係ないねっ(眼鏡クイッ)」
といった感じでなかなか運動を生活に取り入れられない方も多いのではないでしょうか?
ただ、この記事を読み終わる頃には「今すぐ運動を習慣化したい!」とやる気に満ち溢れていることでしょう。
それでは見ていきましょう!
運動の5大効果

運動と聞くと「ダイエット」や「健康」のイメージが強いかもしれませんが、それだけじゃありません!
運動をすると「ダイエット」や「寿命が伸びる」のもそうですが、「集中力の向上」「睡眠障害の改善」「感情の安定化」「人間的魅力の高まり」など、計り知れないほどのメリットがあります。
また、運動を行うことにより幸福・健康物質と呼ばれる「ドーパミン」「セロトニン」が分泌されるので、日々の生活において満足感・充実感が得られます。
僕たちはよく、
- 「成功するためにめちゃめちゃ勉強する!」
- 「会社で成果を出すために新しいスキルを身につける!」
といった行動を取ることがあると思いますが、もし成功したければ何よりもまず運動を習慣化することが第一の優先事項と言えるでしょう。
この記事では運動の効果を大きく分けて5つとし、それぞれについて解説していきます。
① 身体の健康効果
厚生労働省の平成30年(2018)「国民健康・栄養調査」によって判明した「運動習慣者の状況」によると、
この10年間の推移で、運動習慣のある人(週2回以上、1回30分以上、1年以上の運動)の割合は男性で30%前後、女性で25%前後となっており、
年齢階級別にみると20代が最も低く、それぞれ17.6%、7.8%となっています。
つまり日本人全体の7割以上が運動をする習慣がなく、20代に至っては運動習慣を持つ人がかなりの少数派という現状になっています。
そして、日本における危険因子別の死亡原因を見ると、「運動不足」は「喫煙」「高血圧」に次ぐ3位に位置し、毎年5万人もの方が「運動不足」が原因で亡くなっています。

以下のリストは中強度の運動を週に1~2時間程度行った場合に、病気になるリスクをどこまで減らせるかをまとめたものです。
- 心臓疾患 27~60%減
- 全がん 30%減
- 結腸がん 50%減
- 糖尿病 58%減
- うつ病 12%減
- 認知症 30~50%減
- 死亡リスク 50%減
上記の通り、運動をすることにより病気で死ぬ確率を50%も減らすことができます。
裏を返せば、運動不足の人は病気になる確率が本来の状態と比べて2倍高い状態であり、非常に健康に悪いと言えます。
「中強度の運動」といっても、「毎日ランニングする」「週2,3回ジムに通う」といった風にハードルを上げすぎる必要はなく、1日15〜20分程度の運動(速歩き程度)でこれまで示した健康効果の恩恵を受けることができます。
この方法なら会社や学校までの道のりを速歩きすればいいだけので簡単ですね!

② 脳の活性化
運動の5大効果の2つ目は「脳の活性化」です。
要するに頭が良くなります。
多くの研究により、運動をすることで記憶力、集中力、学習能力、創造性、発想力といったあらゆる脳機能が向上することが分かっています。
またこの運動による「脳の活性化」の効果は運動直後の一時的なものではなく、運動を習慣化すれば運動しない日でも効果が維持されます。
つまり、学生が定期的に運動を習慣化すれば記憶力や集中力がアップするため成績が伸び、社会人が運動すれば脳のあらゆる機能が高まるのでどんどん成果を出していくことができます。
確かに、学生の頃ってガリ勉タイプよりも一見勉強する時間がなさそうな運動部の子の方がテストの成績よかったりしますよね。あれは運動による効果だったんですね…笑
それにしても、週に数時間運動するだけでこれだけの効果があるのですから、実践しない手はないですね!
ところで、なぜ運動をすると頭が良くなるのでしょうか?
その理由は運動(特に有酸素運動)をすると「BDNF(脳由来神経栄養因子)」と呼ばれる、脳細胞の増加と維持に必要不可欠な物質が分泌されるからです。
以下がBDNFの主な効果です。
- 新しい神経を作る (記憶力、学習能力の向上)
- 神経と神経をつなげる (学習機能、認知機能の強化)
- 神経をダメージから保護 (神経細胞の保護および再生、認知症予防)
- 感情の安定化 (うつ病等のメンタル疾患の予防)
- 食欲・血糖の抑制 (血糖抑制、糖尿病予防、ダイエット効果)
よく、
- 「IQは生まれつき」
- 「歳を取ると誰でも物忘れが激しくなる」
なんて聞きますが全くそんなことないようです。
個人差はあれど運動すれば確実に誰でも脳機能が向上するし、70歳の高齢者でも運動してる人はとてもイキイキしています。
ただ注意点としては、このBDNFはある程度強度の高い運動をしないと分泌されづらい特徴があります。
運動のやりすぎで体を壊すのは絶対に避けてほしいですが、少し自分がキツイなと感じる強度で運動するとより「脳の活性化」の効果を得られるでしょう。
③ 疲労回復効果
運動の5大効果の3つ目は「疲労回復効果」です。
「運動するんだから疲れるに決まってるじゃん! なのに疲労が回復するの?」
と思ってしまいがちですがどうやらホントのようです。
研究によると仕事や活動を行った後に、横になって休む(消極的休養)のと運動(積極的休養)をしたのとでは、横になって休んだ場合は疲労物質である血中乳酸量が20~30%回復していたのに対し、運動をした場合は70~80%回復したという測定結果が出ています。
したがって普通に横になって休むより2倍も疲労が取れるので驚きです。
そして、以下が運動した方がより疲労回復効果がある理由です。
- 成長ホルモンの分泌が促進される(成長ホルモンには疲労回復効果がある)
- 深い睡眠につながる(睡眠が深いほど疲労回復効果が高まる)
- 血流改善につながる(運動することで血流が改善し、疲労物質が押し流される)
- 精神的疲労が和らぐ(セロトニンやドーパミンなどの脳内物質が整う)
- ストレスを発散できる(ストレスホルモンであるコルチゾールを低下させる)

④ メンタル改善効果
運動をすることでメンタルの改善も期待できます。
「疲労回復効果」でも述べた通り、運動することでセロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンといった脳内物質が分泌されます。
また、驚くべきはメンタル疾患に対する「運動療法」は「薬物療法」と同程度、あるいはそれ以上の効果が期待できるとされています。
運動療法で有名な Blumenthal と Bayback の研究によると、うつ病患者に対して「運動療法」「薬物療法」「併用療法」の3つの療法を実施し、4ヶ月後の実験終了時の結果が「運動療法:60.4%」「薬物療法:65.5%」と運動療法は薬物療法に比べ若干劣っています。

ただし、治療終了時の寛解率は劣っていましたが、半年後の再発率を調べてみると薬物治療のうつ病の再発率が30%を超えているのに対して、運動療法は圧倒的に低い結果となりました。

こうして見ても「運動療法」は「薬物療法」と比べて、より根本的な部分からうつ病治療の成果が出ていることが分かります。
自分も抗うつ薬を飲んだことがありますが一時的に気分が良くなるくらいであんまり治療してるって感じがしなかったです。
しかも「嘔吐」「下痢」「不眠」「性機能障害」といった副作用があるのでホントに考えものです。
自分も上記4つの副作用全てを経験し、「これ前よりもっとひどくなってね…?」と服用するのが毎回億劫でした(笑)
⑤ 魅力の向上
健康5大効果の最後の一つは「人間的魅力の向上」です。
有酸素運動がBDNFの分泌を促すことで脳が活性化されるのに対し、筋トレといった無酸素運動は「テストステロン」という男性ホルモンの分泌を促します。
テストステロンの作用・効果はこんなにたくさんあります↓
- 筋肉が増える(体つきがかっこよくなる)
- モテる(目つきや顔つきが変わる)
- ダイエットになる(筋肉量が増えることにより基礎代謝が増える)
- 転倒や骨折しにくくなる(筋肉が増え、骨が強くなる)
- やる気が向上する(パフォーマンス向上、男性更年期の予防)
- 男性機能、性欲の向上(ED、射精障害などの予防)
- 記憶力がよくなる(海馬でのテストステロン合成が影響)
- 老化・メタボ防止(一酸化窒素の分泌を促進する)
こうしてみると良いことしかないですよね!(笑)
特に男性にとっては、科学的な根拠はありませんが筋トレするとモテると言われていますのでやらない手はないですよね!(キリッ)
また、女性にとっても
- 美しくスマートになる
- 美肌になる
- インナーマッスルが強化され姿勢が良くなる
- アンチエイジングになる
- 便秘・冷え性の改善
- 更年期障害の予防
などなど様々な恩恵がありますので絶対良いと思います!

参考文献
運動を習慣化するには
ここまで運動のメリットを沢山見てきました。
読んでいただいて分かる通り運動は良いことづくめですし良いことしかありません!(やりすぎには注意!)
今ごろ皆さんの運動に対するモチベーションが爆上がりしていることでしょう。
ただ、何事も続けなければ意味はありません。
「会社の行き来のときになるべく速歩きする」「自分にとって一番楽しい運動をする」「友達と一緒に楽しむ」「運動習慣の記録をつける」といった感じで工夫しながら運動を習慣化していきましょう!
それではー、Let’s 運動!