今すぐ歯のケアに時間とお金をかけるべき理由

健康全般

 

普段食事をする際にとても大切な存在となる「」。

皆さんはどれくらい歯に気を使えているでしょうか?

非常に身近な存在のためについ軽く捉えてしまいがちな歯ですが、

この記事では歯を清潔かつ健康に保つ重要性を実体験も交えながら解説していきます。

 

日本人のほとんどが適切な歯のケアを出来ていない

two toothbrush in mason jar

皆さん当然普段歯磨きをする習慣があると思います。

ただその歯磨き、もしかしたらちゃんと磨けていないかもしれません。

適切な歯磨きが出来ているか、普段の自分の歯磨きを思い出しながら以下のようなやり方をしていないか確認してみてください。

 

  1. 手を大きく動かして、3,4本の歯を一度に磨く
  2. ゴシゴシと力強く磨く
  3. 磨く順番が毎回バラバラ
  4. 歯の前面だけ磨く
  5. 歯周ポケットに歯ブラシの毛先を入れて磨く
  6. 歯磨き粉をブラシいっぱいにつける or 全くつけない
  7. 同じ歯ブラシを半年以上使い続けている

 

1つ1つ詳しく見ていきましょう。

 

手を大きく動かして、3,4本の歯を一度に磨く

歯ブラシを歯に直角に当てて横に大きく動かしながら磨く方法です。

横磨き」や「水平法」と呼ばれます。

せっかちな方や細かい手の動きが苦手という方に多く、昔の自分もこのやり方でした笑

 

ゴシゴシと力強く磨く

ゴシゴシ磨いたほうがスッキリ感がある

強く磨かないと、磨いた感じがしない

この気持ち、分かります。つい力強く磨いちゃいますよね。

ただ、日々力強くゴシゴシ磨いてしまうと歯の表面を守っているエナメル質に傷がつき、「内側の象牙質の露出」「歯茎の後退」といった弊害を引き起こします。

 

磨く順番を気にしない

歯を磨く順番?そんなの気にしたことない

という方がほとんどだと思います。

歯磨きをするときはほとんど無意識でやっていると思うので仕方のないことです。

ただ歯磨きの順番が毎回同じだったりすると、磨き始めのときはちゃんと磨けていたとしても、磨く時間が長くなるにつれてどうしても最後の方は雑になりがちです。

 

歯の前面だけ磨く

これもありがちです。

歯の前面は他人からの目線にも晒されるところなので比較的熱心に磨く方が多いと思います。

しかし問題は「歯と歯の間」「奥歯の溝」「歯の裏側」といった歯磨きがしにくいところです。

こういった箇所はどうしても歯ブラシが届きにくい場所なので汚れが溜まりがちになります。

 

歯周ポケットに歯ブラシの毛先を入れて磨く

歯周ポケットの奥まで届く

歯周ポケットの中の汚れを掻き出す

といった表現を聞いたことがないでしょうか?

こういった表現は隅々まで歯をキレイにできるイメージがあるのでつい正しい感じがしてしまいます。

ただ、歯ブラシの毛先を歯周ポケットに入れて洗い過ぎてしまうと「擦過傷」を引き起こしたり、「炎症」を起こす原因になります。

 

歯磨き粉をブラシいっぱいにつける or 全くつけない

歯磨き粉をブラシ全体につけて洗っている人は「沢山使って汚れを取りたい」という気持ちが強いと思います。

しかし歯磨き粉を沢山つけると爽快感が勝ってしまい、丁寧に磨けていないにもかかわらずちゃんと磨いた気になってしまうパターンが多いです。

逆に、「歯磨き粉はつける意味がない」と思って全くつけずに歯を磨いている人もいるかもしれません。

歯科医業界でも色んな意見があったそうですが、今では歯磨き粉をつけたほうが虫歯の予防効果があることが通説となっています。

 

同じ歯ブラシを半年以上使い続けている

今使っている歯ブラシがいつ頃から使っている歯ブラシか覚えているでしょうか?

ライオン歯科衛生研究所の調査によると、毛先が開いた歯ブラシは開いていない歯ブラシに比べて汚れの除去率が4割程落ちることがわかったそうです。

そのため「まだ使えそう」「買うのがめんどくさい」といった理由で同じ歯ブラシを使い続けるのは止めたほうがよさそうです。

 

歯のケアの仕方

woman in blue denim shorts sitting on brown wooden box

では理想的な歯磨きの仕方はどんな方法かというと、基本的には先ほど挙げたチェックリストの裏返しです。

 

  1. 1,2歯ずつ小刻みに磨く
  2. 適度な力で磨く
  3. 磨く順番を決めておく
  4. 歯の前面だけでなく、歯ブラシが届きにくいところも丁寧に磨く
  5. 歯周ポケットの汚れは歯医者に任せる
  6. 歯ブラシヘッドの3分の1〜半分程度の量の歯磨き粉を使う
  7. 歯ブラシは1ヶ月に1回買い換える

 

これらを徹底すればだいぶ歯の健康度が向上すると思います。

ただ、実はこのように丁寧かつ適切に歯を磨いたとしても6割程の汚れしか取れないと言われています。

 

せん
たった… 6割… だと……!?

 

歯ブラシだと歯の表面は磨きやすいですが、どうしても「歯と歯の間」「歯と歯茎の間」「歯と歯が重なっているところ」などはカバーしきれません。

この問題を解決するにはやはり「歯間ブラシ」「デンタルフロス」「ワンタフトブラシ」といった補助的清掃用具の使用が欠かせません。

しかし、こうした補助的清掃用具を使用している人はまだまだ少数派のようで、ある調査ではデンタルフロスのは使用率は20%にも満たないと言われています。

そのため、今まで歯ブラシだけを使っていた方はぜひこの機会に補助的清掃用具の使用を検討してみてください!

ちなみに自分が初めて歯間ブラシを使ったときは汚れや食べカスが取れ過ぎて衝撃を受けました(笑)

 

ちなみにおすすめのケアの仕方は以下の3ステップです👇

  1. ワンタフトブラシで気になる部分を磨く
  2. 歯ブラシで全体を磨く
  3. デンタルフロスや歯間ブラシで歯と歯の間の汚れを取り出す

 

 

補助的清掃用具も使えば歯のケアは完璧!

と言いたいところですが、まだ安心はできません。

なぜなら上記の3ステップを踏んでも歯の汚れを毎回100%取り除くことは不可能だからです。

 

そのため、歯科医院でのプロによるケア、いわゆる「PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)」を定期的に受ける必要があります。

PMTCを利用することで、日々の歯磨きや補助的清掃用具では取り除けない歯石やプラーク、着色汚れを落とし、虫歯や歯周病になることを予防することができます。

スケジュールやお財布と相談しながら、1~3ヶ月に1度のペースで定期的に歯をクリーニングすることをオススメします。

 

歯周病とは何か?

brown cardboard box with white and red round medication pills

歯周病は世界中で最も蔓延している病気とも言われています。

そして日本人の場合は歯周病を持っている人の割合は成人の7~8割と言われています。

 

せん
し…7~8割…!? じ、じゃあまさか…オレも…!?

 

ただこの数字は「ブラッシング後の出血」「歯周ポケットはないが歯石はついている」なども含まれるので、確実に治療が必要なレベルの段階にある人は3割程度と言われています。

 

ここで「歯周病」とはそもそもなんなのか確認しておきましょう。

実は歯周病は歯の病気ではありません。

というのも、歯周病は歯の病気である虫歯と違って、「歯の周りの病気」だからです。

 

歯はやわらかい歯茎と「歯槽骨」と呼ばれる骨で支えられています。

先ほど説明した方法でしっかりと歯のケアができていれば問題ないですが、プラークや歯石をほったらかしにしていると、少しずつ炎症が広がり、この歯槽骨が溶け出していきます。

そして最終的に、歯を支える骨が失われたことにより歯が抜け落ちてしまいます。

これが「歯周病」です。

 

歯周病の怖さ

man in green crew neck shirt smiling

歯が抜け落ちるといっても、歯を1個失うだけで入れ歯や差し歯をすれば問題ないじゃん

と思われる方もいるかもしれませんが、そんなに甘く見てはいけません。

実は「歯周病は全身の病気をも招く」と言われています。

 

というのも、歯は「体の内部から外部に貫くように存在しているユニークな臓器」だからです。

心臓や肺といった他の臓器は、器官の全てが体内に埋もれており、上皮に守られていますが、歯は体内の外部とも接する唯一の臓器なのです。

外部と接触するということはそれだけ危険も伴うので、「全身の病気を招きやすい」と言われるのも納得できます。

 

そして歯を発端とする代表的な病気は「動脈硬化」です。

以下が歯周病から動脈硬化に繋がるプロセスです。

 

  1. 歯周ポケットや歯の周りにプラークや細菌が溜まる
  2. 免疫細胞である白血球が集まってくる
  3. その部分の血流が増え毛細血管が太くなることにより歯茎が腫れる(炎症
  4. 炎症が進むと歯周ポケットの内側に潰瘍ができて毛細血管が露出する
  5. 露出した毛細血管を通して歯周病菌や炎症促進物質が流れ込む
  6. それらの病原菌が全身の臓器や血管壁に辿り着き、毒素を放出する
  7. それにより血管で慢性的な炎症が起こる
  8. 炎症により血管が弾力性を失い、硬く脆くなっていく(動脈硬化

 

また、歯周病は「動脈硬化」以外にも、

  • 「糖尿病」
  • 「狭心症」
  • 「心筋梗塞」
  • 「脳梗塞」
  • 「骨粗しょう症」
  • 「関節リウマチ」
  • 「低体重児早産」

 

といった病気との関連性が指摘されています。

 

こういった病気に後々苦しまないためにも、歯のケアを欠かさず行い歯周病を予防することが大切なのです。

 

歯並びの大切さ

long black haired woman smiling close-up photography

日本人は海外と比べて歯並びが悪いと言われることが多いです。

自分は大学生の頃アメリカに2年半留学していたのですが、会う人会う人みんな歯並びがキレイだったことを覚えています。

日本人の歯並びが悪い理由は「歯に対する健康意識」が海外に比べて低いこともありますが、「制度の違い」にも大きな要因があると思います。

というのも、欧米とくにフィンランドやスウェーデンでは子供の歯科医療が無料で受けられるなど、医療制度が充実しています。

対して、日本は歯の矯正治療は「美容整形」「贅沢品」と捉えられることも少なくなく、気軽に手を出せない現状にあることも確かです。

 

ただやはり多少高くとも歯科矯正をするだけの価値は十分にあります。

歯科矯正と聞くと「見た目を美しくするため」というイメージが真っ先に思い浮かぶと思いますが、それ以外にも噛み合わせを良くすることで、健康や生活の質にとてもいい影響を与えます。

 

噛み合わせをよくすることで期待できる様々な効果がこちらです👇

  • 笑顔に自信が持てるようになり、心が元気になる
  • 歯が磨きやすくなり、虫歯や歯周病になるリスクが減る
  • 口臭が緩和する
  • 噛み合わせが良くなることにより、炎症が起きにくくなる
  • 顎関節症・顎変形症の防止
  • 血液循環が良くなり、肩こりや冷えが改善される
  • 姿勢が良くなる
  • 頭痛・腰痛・不眠の解消
  • 生理不順の改善

 

実は私も約1年前よりマウスピース(インビザライン矯正)による歯科矯正を行っており、矯正を始める前は酷い受け口でしたが、1年と少し経った今では受け口も治り、形もだいぶキレイになってきています。

 

矯正開始直後のマウスピース

 

矯正開始から1年4ヶ月

 

せん
こうして見ると矯正開始前の歯並び悪過ぎでしょ…

 

矯正はまだ完全には終わっていませんがあと3ヶ月程で矯正は終わり、その後はリテーナー期間に移る予定です。

費用は高く(約120万円)今でもデンタルローンを払っていますが、思い切って矯正を始めて良かったと今は感じています。

以前は受け口で歯並びが悪いことにとてもコンプレックスを感じており、歯を見せるのが嫌でいつも口に手を当てて隠していました(笑)

今ではそんなこともなくなり、だいぶストレスフリーで会話をしたり笑顔を自信を持って見せることができます。

 

せん
見た目だけじゃなく、健康維持にも繋がるしな…!

 

そのため自分の歯並びで悩んでいる方は絶対価値あると思うのでぜひ歯科矯正を検討してみてください♪

ちなみにマウスピース矯正は透明なので付けてることはまずバレないです。

痛みもそんなにないし、あったとしても次第に慣れるので個人的にはマウスピース矯正はすごいオススメです!

 

おわりに

いかがだったでしょうか?

今回は「歯の大切さ」についての記事を書きました。

記事の後半では自分の汚いマウスピースを見てもらいましたが、「1年4ヶ月でこれくらい変わるよ」ということを知ってほしかったんです(笑)

歯は身体の中でも普段気にかけることがあまりない部分かもしれませんが、私たちの健康を支える大切な臓器の1つなので大事にしてあげたいものです。

 

この記事が少しでも役に立てば幸いです!

それではまた〜!